ミステリー・事件

エリート証券マン巨額脱税事件の内容は?クレディ・スイス証券元部長が無罪を勝ち取った

エリート証券マン巨額脱税事件の内容は?クレディ・スイス証券元部長が無罪を勝ち取った

【日曜THEリアル!・実録スクープ!その時、裁判官は言った】クレディ・スイス証券脱税事件。エリート証券マン八田隆氏が巨額脱税疑惑の裁判で国税検察から無罪を勝ち取った事件とは?

2020年9月6日の『日曜THEリアル!・実録スクープ!その時、裁判官は言った』の番組内で、以下の事件が紹介されました。

実際の裁判の中で、裁判官が被告人に対して投げかけた言葉や説諭に焦点を当て“なぜその言葉を投げかけたのか?”“その言葉は被告人の後の人生にどんな影響を与えたのか?”を取材。報道では語られない、裁判の裏に隠された真実や人間ドラマを、当事者の証言と再現ドラマでひもといていく。加藤浩次がMCを務め、ゲストにはカンニング竹山、佐藤仁美、若狭勝弁護士、ゆきぽよ(木村有希)が登場する。

エリート証券マン巨額脱税事件
裁判官が異例の謝罪…無罪を勝ち取った被告人の、検察への怒りを鎮めた裁判官の言葉とは?

東京地検特捜部に勝った会社員…法廷で何が!?

番組公式サイトより引用

国税・検察から無罪を勝ち取ったクレディ・スイス証券元部長、八田隆氏。

彼の身に何が起こったのか?

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件こと、エリート証券マン巨額脱税事件の内容についてまとめました。

もくじ

エリート証券マン巨額脱税事件の内容は?クレディ・スイス証券元部長が無罪を勝ち取った

故意の脱税を疑われ、5年以上も犯罪者扱いをされたクレディ・スイス証券の元部長、八田隆さん。

会社からの給与は源泉徴収されているのが一般的な認識だと思われる。

クレディ・スイス証券の元部長は税理士に頼み確定申告までしていた。

それが突如「国税局査察部」通称「マルサ」や東京地検特捜部に取り調べを受け、苦痛の日々を送ることに。

脱税を疑われるが、故意ではないと何度言っても聞く耳すら持ってもらえない。

その結果、2011年に東京地検特捜部に起訴され、5年間も裁判闘争をする日々になってしまった。




申告漏れが脱税に

クレディ・スイス証券(CS)の外国債券営業部の統括部長の部長として働いていた男性の人生が変わったのは2008年のこと。

2007年までの2年間で給料の一部として自社株で受け取った海外給与を、正しく税務申告しておらずに申告漏れとなっていた。

そのことにより約1億3200万円を脱税したとし、東京国税局から強制調査を受けた。

実家にあるパソコンや手紙、ホームビデオなど、脱税とは関係がないと思われるものまで押収された。

また、元部長名義の不動産4か所にも強制調査が入り、そのまま税務署にも連れていかれる事態に。

一斉調査

元部長がこのような目に合ったのは、2008年11月にクレディ・スイス証券の職員及び元職員約300人、一斉に税務調査が入ったことからだった。

そのうち約100人が株式報酬が無申告となっていた。

クレディ・スイス証券の元部長も含めて、株式報酬は給与の一部として支払われていたためほとんどの人が源泉徴収されているものと思っていた。

しかし、申告漏れがあったことが発覚したのだ。

そのため元部長はもちろん他の職員も、すぐに修正申告の意志を伝えた。

しかし1カ月後に「国税局査察部」通称「マルサ」がやってきて、故意に申告していなかったと脱税の容疑をかけられることとなった。




取り調べ

国税局査察部の取り調べは、自白を強要するようなものだった。

当時バンクーバーに住んでいた元部長は、毎月1~2週間帰国し取り調べを受け、長時間拘束を受けた。

家族がいるため、まとめて取り調べをしてほしいという希望もむなしく、また来月と言われてしまう。

故意ではなく無実だとわかってもらえると考えていたが、元部長の考えは甘かった。

給与体系を説明するセミナーを、税務指導のものと言い、それを受けているのだから知っていたと言ってくるなど、事実無根の罪を責められた。

クレディ・スイス証券が責任逃れのためのウソを国税に言ったのでは、など疑心暗鬼にもなった。

取り調べの当時の様子を、クレディ・スイス証券の元部長はこのように話している。

私が査察官に、「真摯に取り調べに応えているのに、なぜ答えが出るのにこんなに時間がかかるのですか」と詰め寄ると、「私の上司が、『お前は八田にだまされているのだ』と言って納得してくれない」と言う。

「では、その上司と面談させてくれ」と言い返せば、「検討する」と言って逃げ回る。そして、やっと半年後に面談できたその上司は、私にこう言ったのです。

「証拠がない。証拠があれば、ほらやっただろとあなたに突きつけられる」

「私たちの仕事はあなたを告発することだ。証拠がない以上、時間がかかるのはお許し頂きたい」

唖然としました。証拠がないのに強制調査を行った以上、「組織のメンツ」を潰すことはまかりならないと、私をなにがなんでも告発しようとしていたわけです。

週刊現代より引用




告発

2010年2月、元部長は所得税法違反容疑で東京地検特捜部に告発された。

本人は新聞報道でその事実を初めて知った。

新聞には脱税容疑についてが書かれていたが、国税局の誰かがリークし、無実の人間を犯罪者にしようとしている内容だった。

告発を受け、今度は検察の取り調べを受けることに。

検察は私を有罪にするストーリーを組み立て、彼らの筋書きにあった発言を私にさせようと狙ってくる。単なる事実誤認も嘘の供述をしたと受け止められる。それは恐ろしいものでした。

週刊現代より引用

ウソ発見器にかけてほしいという要求も、機械がないから、と却下された。

検察側の対応

起訴され裁判が始まるも、検察側の対応は考えられないものばかりだった。

私から見ると検察側の論理は破綻しているとしか思えませんでしたが、彼らは起訴に踏み切りました。しかし、いざ裁判が始まっても、検察側の対応には戸惑うばかりでした。

-中略-

裁判で一つの争点になったのが、CSシンガポール支局の外国人スタッフの証言でした。彼女は日本語が話せないので、日本語で書かれた調書を細かく理解できません。それなのに検察側はその女性に日本語で書かれた調書にサインをさせていたのです。私は「英文の調書を作成し、彼女に確認をしてサインをもらってくるべきだ」と主張しましたが、検察はそれを認めませんでした。

一方で、彼らは私が要求する証拠を次々に不同意にしました。彼らにとって不都合な証拠は一切認めようとしない。それが彼らの一貫した姿勢だったのです。

週刊現代より引用

2013年3月、東京地裁によって無罪判決が出た。

マルサが告発し、検察特捜部が起訴した事件では史上初めてとのことだった。




無罪へ

クレディ・スイス証券の元部長は、今度は国を相手に国家賠償請求訴訟を起こした。

事件の発端となったCS職員らへの税務調査では、多くの人が修正申告したにもかかわらず、告発・起訴されたのは私だけでした。後で聞いたところによると、私が狙い打ちされたのは、ほかの人は故意でやったと認めたけれど、私だけが過失を主張したからだそうです。認めた彼らも本当は故意ではなかったのではと思うと、複雑な心境です。

週刊現代より引用

2014年2月東京高検が上告を断念し、クレディ・スイス証券元部長の無罪が確定した。




エリート証券マン巨額脱税(クレディ・スイス証券申告漏れ)事件のネタバレ結末まとめ

クレディ・スイス証券元部長の脱税疑惑の事件は、見事無罪を勝ち取ることができました。

時系列はこのようになっています。

  • 2008年11月5日 – クレディ・スイス証券の職員及び元職員約300人に一斉税務調査。
  • 2009年12月7日 – 東京国税局がクレディ・スイス証券外国債券部H元部長を東京地検に刑事告発[2]
  • 2011年12月7日 – H元部長を所得税法違反容疑で起訴[3]
  • 2013年3月1日 – 東京地裁による無罪判決。
  • 2013年11月15日 – 東京高裁にて控訴審初公判。
  • 2014年1月31日 – 東京高裁が控訴を棄却。
  • 2014年2月14日 – 東京高検、上告を断念。H元部長の無罪が確定。

Wikipediaより引用

最後に、クレディ・スイス証券の元部長は、週刊現代の取材にこのようにコメントしています。

控訴審で敗訴した東京高検の青沼隆之次席検事は、判決に対して「誠に遺憾」とのコメントを発表しました。5年もの間、損失を被り、苦しみを味わった私や家族に謝罪の一言もありません。

サラリーマンであれば誰しも私と同じような境遇に陥れられる危険性がある。そう思うと、いまでも驚きを通り越して恐怖すら感じます。

週刊現代より引用

また、この事件についてこちらの本でも取り上げられています。

第9章「クレディ・スイス証券元部長「脱税(無罪)」事件(2009年) 単なる勘違いの申告漏れがなぜ脱税に問われたのか? 」にて読むことができます。

 

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