「セラノス」創業者エリザベス・ホームズの詐欺事件がすごい！
2020年7月12日(日)放送のテレビ東京系『爆笑問題・太田光VS世界の詐欺師 世界はこうしてダマされた！～衝撃事件！巧妙手口を見破れるか？～』では、世界の詐欺事件について特集されます。
本記事では、その中のひとつ美人カリスマ詐欺師による740億円の巨額詐欺事件についてまとめました！
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ベンチャー史上最大の詐欺師！最年少の女性億万長者となったベンチャー企業のカリスマ経営者が “医療を救う革新的な技術”を発明！？政財界の大物を信じさせ、投資家から740億円もの資金調達に成功。その手口とは！？そして、疑いを持った敏腕記者が彼女を追い詰める！
もくじ
「セラノス」創業者エリザベス・ホームズの詐欺事件とは？
企業：血液検査（Blood tests）：セラノス社（Theranos）（米）https://t.co/gxWHnMJz0Z
19歳の女性・エリザベス・ホームズが2003年に設立し、血液検査を開始。2015年10月、カレイロウ記者がねつ造を指摘。 #ネカト #研究倫理 pic.twitter.com/tv434wzrG7— 白楽ロックビル (@haklak) January 18, 2018
事件の流れを時系列順に紹介していきます。
プロローグ
スティーブ・ジョブズの再来と呼ばれもてはやされたアメリカの美人カリスマ詐欺師・エリザベス・ホームズ。
スタンフォード大学を中退し、19歳だった2003年に医療系ベンチャー企業のセラノスを立ち上げる。
「セラノス（Theranos）」という社名は、治療（therapy）と診断（diagnosis）を組み合わせた造語。
2013年にある画期的な血液検査を発表したことで一躍有名になり、多数の投資家からの投資を得て2014年の企業評価額は90億ドル（約1兆円）にのぼった。
フォーブス誌の米女性長者番付で推定資産45億ドル（約5千億円）でトップとなったホームズは、一代で自らの地位を築いた史上最年少女性ビリオネアとして脚光を浴びる。
そのきっかけとなった検査というのが、「指先の血液１滴で何百種類もの疾病検査ができる」と謳ったもの。
エリザベス•ホームズという女性について何の知識もなかったので調べてみた。セラノスは指先からの採血だけで精密な身体検査を行えると謳っていたようだけど実際はそのデータに偽りがあったらしい。アメリカ版小保方と表現したら語弊があるかしら pic.twitter.com/LMqjjB93HP
— じゅぺ (@silverlinings63) June 10, 2016
しかし、『ウォール・ストリート・ジャーナル（WSJ)』の辣腕医療記者であるジョン・カレイロウは、この検査について疑念を抱く。
露呈した実態
エリザベス・ホームズ率いるセラノスは、医療系企業としては異常なほどの秘密主義だった。
また、ホームズは自社の検査の原理について、インタビューで
「化学の働きで反応が起こり、サンプルとの化学的相互反応によって信号が生じます。その信号を結果に置き換え、資格を有する検査技師がレヴューします」
というあいまいな説明しかしていなかった。
カイレロウ記者が取材を進めていくと、セラノスの検査手順とその結果の正確性に問題があることを突き止める。
2015年10月16日、『WSJ』はついに、「いまホットなスタートアップ、セラノスの血液検査技術に疑念浮上」（HOT STARTUP THERANOS HAS STRUGGLED WITH ITS BLOOD-TEST TECHNOLOGY）と題する記事を公開した。
この記事が出る1ヶ月前ほどから、アメリカ食品医薬品局（FDA）や米国内の研究室を規制するメディケア・メディケイドサーヴィスセンターが調査に乗り出していた。
その結果、セラノスが行っている試験の一部が不正確なことが発覚。
米証券取引委員会（SEC）も血液検査の技術を元にした嘘の情報で投資を募ったとして調査に入った。
そして2018年3月14日、SECはエリザベス・ホームズたちの行為を詐欺と判断。
2018年6月には投資家を欺いて2013年～2015年に7億ドル（約740億円）以上を集めたとして詐欺罪などで訴追した。
判決
セラノスについては、血液検査の結果が不正確だっただけでなく、自社の検査技術を使ったのは一部にすぎず、大半を他社の検査機器などで行っていたことも判明。
また、SECはエリザベス・ホームズとセラノスをカリフォルニア州の連邦地裁に民事提訴。
エリザベス・ホームズ側は50万ドルの罰金を支払うことなどでSECと和解した。
和解内容には、エリザベス・ホームズが保有するセラノス株1900万株の放棄や、今後10年間上場企業の役員や取締役への就任を禁じることも含まれている。
2018年9月にセラノスは解散した。
美人カリスマ詐欺師エリザベス・ホームズはスティーブ・ジョブズに憧れていた？
“スティーブ・ジョブズの再来”と呼ばれたエリザベス・ホームズは、スティーブ・ジョブズと同じように長袖の黒のタートルネックを着用し続けていた。
このため、セラノスの社内は常に室温が18℃に保たれていたのだそう。
また、ジョブズと同様に社内の秘密主義を貫き、カリスマ性を感じさせる言動に徹していたとされている。
