『ドクターデスの遺産』原作ネタバレあらすじ結末が気になる!
ミステリー小説『ドクター・デスの遺産』が、2020年11月に『ドクター・デスの遺産-BLACK FILEー』というタイトルで映画化されることが決定しました!!!
中山七里さん原作のクライム・サスペンス小説が、綾野剛さん×北川景子さん×深川栄洋監督で実写映画化決定!2人は安楽死を手口にする連続殺人犯を追う刑事役で初バディ!一体どんなコンビになっているのでしょうか!?
『ドクター・デスの遺産-BLACK FILEー』2020年11月公開!https://t.co/kije4ggsDq pic.twitter.com/GFpEpsGKg1
— ワーナー ブラザース ジャパン (@warnerjp) January 26, 2020
原作を読んでみたので、ネタバレあらすじ・結末をまとめていきたいと思います。
もくじ
『ドクターデスの遺産』原作はどんな作品?
『ドクター・デスの遺産』は、”どんでん返しの帝王”の異名をもつ中山七里(なかやま しちり)氏による長編ミステリー小説です。
「日刊ゲンダイ」にて2015年~2016年に連載されていて、単行本は2017年5月31日に発売されました。
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2019年2月23日には『ドクター・デスの遺産 刑事犬養隼人』のタイトルで文庫化もされています。
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警視庁に入った一人の少年からの通報。突然自宅にやって来た見知らぬ医師に父親が注射を打たれ、直後に息を引き取ったという。捜査一課の犬養隼人刑事は、少年の母親が「ドクター・デス」と名乗る人物が開設するサイトにアクセスした事実を突き止める。安らかで苦痛のない死を20万円で提供するという医師は、一体何者なのか。難航する捜査を嘲笑うかのように、日本各地で次々と類似の事件が発生する…。
単行本帯より
この「刑事犬養隼人シリーズ」は他にも3作品が刊行されています。
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同じ作者の『護られなかった者たちへ』も映画化が決定しています!
『護られなかった者たちへ』映画キャストと原作ネタバレあらすじ結末!
『ドクターデスの遺産』原作ネタバレあらすじ結末!
『ドクター・デスの遺産』の原作ネタバレあらすじを結末までまとめていきます。
※ここから先は重大なネタバレが含まれます※
一章 「望まれた死」ネタバレあらすじ
「ねえ、聞いてよ。悪いお医者さんが来て、お父さんを殺しちゃったんだよ」
警視庁本部内に設置された通信指令センターに、2日連続で小学生の男の子馬籠大地から通報があった。
捜査一課の高千穂明日香は、相棒の犬養隼人と共に事情聴取に行くことに。
犬養刑事は警官になる前は俳優養成所に通っていたという過去をもち、高千穂いわく「ちょっと外見よさげ」だが「朴念仁」な人物。
2人は葬儀に乗り込んでいき、通報してきた馬籠大地と母小枝子から別々に話を聞く。
小枝子によれば、4年前から体調を崩した夫健一は肺がんを患っていることがわかり、入院治療を始めた。
しかし、2年経っても病状は悪化するばかり。3年目からは入院費が工面できなくなったため自宅療養に切り替えていた。
亡くなったときは急に容体が悪くなり、医師が到着したときにはすでに呼吸が止まっていた。死因は心不全。
抗がん剤の副作用で心不全を起こすことがあるため、特に不自然な点はないように思えた。
だが、息子の大地の話によれば、父健一の死を看取った医師の他にもう一人医師が来たのだという。
死亡が診断された1時間ほど前に看護師と共に頭の天辺の禿げた医師が来て、その医師が注射を打つとそれまで喋っていた父が急に静かになったというのだ。
往診に来た医師が2人いたことを小枝子は一切話していなかった。
不審に思った犬養は通夜の最中にも関わらず遺体を解剖に回すことにする。
解剖の結果、遺体の血液中のカリウム濃度が異常に高いことが判明。
この状況は、塩化カリウム製剤の注射によって起こった「東海大学の安楽死事件」と瓜二つだった。
その後の取り調べで、馬籠小枝子は<ドクター・デスの往診室>というサイトを経由してドクター・デスに20万円で夫の安楽死を依頼したと告白する。
小枝子によれば、安楽死は夫本人も同意していたことで、ドクター・デスには感謝しているという。
大地同様、ドクター・デスに関して覚えている特徴は禿げていて背が低いということだけだった。
サイトの訪問者数が2,000人を超えていたことから、警察は馬籠健一の他にも被害者がいるとみて捜査を開始する。
犬養と明日香がサイトへのコメント投稿者を当たっていると、増渕耕平にたどり着く。
増渕は病気の娘の安楽死をドクター・デスに依頼しようといていたが、実行前に急死してしまっていた。
「もっと早く安楽死を依頼していればよかった」という増渕の話を聞いて、同じく病気の娘をもつ犬養は複雑な気持ちになった。
二章 「救われた死」ネタバレあらすじ
ドクター・デスについて新聞やテレビで報道されるようになったある日、警視庁に匿名の電話がかかってくる。
それは、安城邦武という人物の死がドクター・デスによる安楽死だという通報だった。
安城は西端化成の工場で起きた爆発事故で重傷を負い、傘下の西端病院に入院中、高カリウム血症で亡くなっていた。
事故後の調査では工場の出火原因は安城のミスだとされていたが、同僚の誰からも恨まれるどころか逆に慕われていた。
担当医の説明によればモニターの警告音に気づき医師と担当看護師2名が駆け付けたことろ、安城が発作を起こしひどく苦しがっていて、緊急手術前に心肺停止になったという。
家族に聴取するも安楽死に誰も心当たりはなく、ドクター・デスの仕業だとしても依頼者が不明のままだった。
安城の直属の上司にあたる小菅仁一に話を聞くと、安城のミスとはいってもアラームの確認漏れで、元はといえば機械が誤作動を起こしたことが事故の原因だった。
使用された点滴バッグには高濃度の塩化カリウム製剤が残っており、解剖の結果遺体の血液中からも同じ成分が検出された。
引き続き<ドクター・デスの往診室>へのコメント投稿者を洗っていた犬養は、岸田聡子に目をつける。
自宅での尋問の末、聡子はドクター・デスに依頼して息子を安楽死させたことを認めた。
ドクター・デスの人相を聞くも、背が低く頭の天辺が禿げていたという印象しか残っていなかった。
捜査が難航する中、犬養は娘の沙耶香をダシに使ったおとり作戦を実行することにする。
<ドクター・デスの往診室>に実名でコメントし、沙耶香を安楽死させたいと依頼したのだ。
警察のホストコンピューターの個人情報を改ざんし、沙耶香が警察病院に入院していることにして罠を張った。
しかし決行の当日、ドクター・デスは警察病院には現れず、代わりに沙耶香が本当に入院する帝都大附属病院に塩化カリウム製剤の入った点滴バッグが届けられていた。
三章 「急かされた死」ネタバレあらすじ
総資産400億、傘下に23もの企業を従える法条グループの総帥・法条正宗が自宅で急逝した。享年90歳だった。
警察に正宗は安楽死させられたという内容の密告電話があり、さっそく犬養と明日香は法条邸に向かう。
検視官がその場で血液検査をすると血中カリウム濃度が異常に高いことがわかり、遺体は司法解剖に回されることとなった。
犬養たちは長男の英輔に話を聞き、法条家の遺産相続に関わる人間関係を知る。
山岸加寿子は正宗との間に惣一を産み実子と認知されていたが、加寿子自身は最後まで正式な妻としては迎えられなかった。
惣一には経営の才能があり気に入られていたが、加寿子は法条家を乗っ取ってやろうという企みが見え隠れする猛女であったためだという。
英輔は、正宗の臨終の席で初めて加寿子にとって不利であろう遺言状の存在を明かしていた。
その後、警察に通報した人物はあっさりと判明した。加寿子が惣一に命令して通報させていたのだ。
やがて法条邸の防犯カメラの映像に、帽子を目深に被ったドクター・デスと看護師だと思われる人物が裏口のドアを開けている瞬間が映っているのが見つかる。
その画像の解析から招き入れた人物の手に特徴のある指輪が嵌められていることがわかり、犬養は指輪の持ち主である英輔を追及する。
英輔は観念し、正宗からの頼みでドクター・デスに安楽死を依頼したことを認めた。
犬養がドクター・デスの人相を聞くも、英輔の答えはまたも印象がないというものだった。だが、付き添いの看護師の顔は覚えていたため似顔絵を作り上げることに成功する。
看護師の捜索を開始して数日後、町田に似顔絵そっくりの元看護師がいるという情報が入った。
名前は雛森めぐみ。1回6万円のバイトでドクター・デスに同行していたが、目的が安楽死だとは知らなかったという。
めぐみの証言から、ドクター・デスの名前が寺町亘輝だと判明する。
この段階になって、犬養は安城邦武の事件を洗い直し始めた。
安城の事件だけ被害者が死の直前に苦しがっていたこと、他の事件とは違い解剖の結果チオペンタールが検出されなかったことに違和感を感じたためだった。
安城以外の被害者は、塩化カリウム製剤の前にチオペンタールで昏睡状態に陥らされていた。
犬養は再びサイトにコメントし、ドクター・デス本人にこの事件に関与したか尋ねた。返答は、自分の仕業ではないというものだった。
西端ケミカルでの事故について再度捜査した犬養と明日香は、本当の事故原因は小菅仁一のアラーム確認漏れだったことを突き止める。
犬養の尋問の結果、小菅は安城を塩化カリウム製剤で殺害したことを認めた。
四章 「苦痛なき死」ネタバレあらすじ
警察は雛森めぐみに監視をつけて泳がせていたが、何も動きがない。
捜査が行き詰まった頃、鑑識から寺町亘輝についての重要な手掛かりがもたらされる。
ドクター・デスが訪れた現場から採取した土から共通してとある藻の組織が検出されたのだ。
この情報から、寺町の現住所が3つの河川敷のいずれかに絞られた。
ドクター・デスこと寺町はホームレスとして3箇所のどこかで暮らしていると推測されたため、警察は内偵捜査に乗り出す。
犬養と組んだのは葛城公彦巡査部長。刑事には見えないという理由で内偵捜査に抜擢された。
ボランティア職員に扮してテントの内外を隠しカメラで撮影し、その映像を解析するという手順だった。
映像の中から寺町らしき人物を見つけた頃、ドクター・デスから犬養の娘沙耶香を狙っていると匂わせるようなメールが届く。
沙耶香の警護と河川敷での寺町確保に人員を割くため、逮捕の際は雛森めぐみの監視は解かれることとなった。
目撃者に河川敷で撮影した男の写真を見せて確認したところ、馬籠大地・法条英輔・岸田聡子・雛森めぐみの4名がこの人物がドクター・デスだと証言した。
いよいよ確保の日。警察による完全包囲で、テントで寝ていた寺町は呆気なく逮捕される。
だが、事情聴取をしても寺町との会話はなかなか噛み合わない。
医師免許など持っているはずがない。目的は金だった。単に医者の恰好をして付き添いをしていただけで殺人なんて全く知らない。
そう。寺町は金で雇われたダミーで、ドクター・デスの正体は看護師の雛森めぐみだったのだ。
沙耶香を襲撃するようほのめかしたのは自分の包囲網を緩和させるためで、寺町逮捕で警戒が手薄になった隙にめぐみはすでに逃亡していた。
雛森めぐみの行方がつかめない中、彼女から犬養に電話があった。
監視を解くために沙耶香の名前を使ったことに対する謝罪を述べためぐみに対し、犬養は安楽死稼業に手を染めたきっかけを尋ねる。
めぐみは中東で<国境なき医師団>の一員として医療に従事していた過去を話し、自身の安楽死に対する考えを述べて電話を切った。
五章 「受け継がれた死」ネタバレあらすじ
―過去―
雛森めぐみは中東リビアでブライアン・ホールという名のアメリカ人医師と共に負傷者の治療に当たっていた。
現場には医療器具は揃っていたが、薬が圧倒的に足りていなかった。
そんなある日、めぐみは慕っているブライアンが患者に筋弛緩剤を投与し安楽死させるのを目撃してしまう。
安楽死に疑問を投げかけるめぐみに、ブライアンはドクター・デスの話をする。
「これはわたしが背負う罪だ。メグミは関わらなくていい」とブライアンは言った。
戦闘が激しさを増し救済措置を行うことが増えていくと、めぐみの安楽死に対する抵抗はやわらいでいった。
薬剤が底をつき医師団が撤退しようとしたとき、爆撃を受けブライアンが重傷を負ってしまう。
ブライアンがめぐみに差し出したのは、安楽死に使う注射器とアンプルだった。
「……死ぬ権利を、与えてくれ」
めぐみはブライアンに薬物を注射をした。
―現在―
めぐみは過去の夢を見ていた。
この世で一番敬愛し、忠誠を誓った人物を自らの手で葬ってしまった罪が、現在の雛森めぐみを形成した。
<国境なき医師団>を辞めたのは医師のひとりに安楽死の是非を問われたからだった。
めぐみが日本でドクター・デスとして仕事をする最後の依頼人に選んだのは、久津輪博信という人物だった。
末期がんで床に臥せっており、本人自らが安楽死を依頼してきていた。
依頼人のみであるはずの久津輪家に着くと、そこには犬養と明日香が待ち伏せていた。
犬養が膨大な依頼者の中から久津輪に目をつけたのは、久津輪がブライアン医師によく似ていたからだった。
そのとき、土砂崩れが起き家の背後にあった崖が崩落。久津輪家は土砂と大木に押し潰され、4人は生き埋めとなった。
なんとか助かった犬養・明日香・めぐみだったが、梁の下敷きになった久津輪だけは助けられそうもない。
めぐみは筋弛緩剤による安楽死を提案するも、犬養は止めようとする。
だが、苦しむ久津輪を前に、犬養はめぐみを止めきれなかった。
「これはわたしの背負う罪よ。あなたは関わらなくていい」
そう言うと、めぐみは久津輪に薬物を注射した。
雛森めぐみは逮捕され、事件は解決となった。犬養は娘の沙耶香の元を訪れ、「犯人は捕まえたが、罪を捕まえられなかった」と語るのだった。
『ドクターデスの遺産』原作ネタバレ!犯人はあの人だった!
というわけで、『ドクター・デスの遺産』の犯人は、看護師の雛森めぐみでした。
読者に犯人は「ドクター」の方だと思い込ませてからのどんでん返し…さすがでした!
ネタバレあらすじを読んだだけではわからない犬養と明日香の絶妙な掛け合いや犬養の父親としての顔など、原作には見どころがいっぱいです。
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映画では犬養を綾野剛さん、明日香を北川景子さんが演じるとのことで、こちらも楽しみですね。